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Arch Linuxインストールの手引き(長文)

KennがひいきにしているLinuxディストリビューションである
Arch Linuxのインストールマニュアルをここにアップしておこうと思います。

インストールディスクの作成

※最初の注意点

Arch Linuxのインストールディスクの作成は、
できるだけ、UNIX系OS上で行うことをお勧めいたします。Windows上で作成すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性がありますのでご注意下さい。

ISOファイルのダウンロード


Arch Linuxダウンロードサイト

のリンクからArch LinuxのISOイメージをダウンロードします。
ちなみに筆者は、JAISTからダウンロードしました。

インストールディスクの作成

サイトによっては、USBドライブでのインストールディスクの作成を、
勧めているところも多いようですが、
筆者の環境では、残念ながら、USBドライブからでは、
インストールすることはできませんでした。
(単なる運の問題かもしれませんが。。。)

  

そこで、筆者は、手元にあったCentOS7環境下でインストールCD-Rを焼き、
インストール作業を進めました。
ちなみに、CD-Rへの書き込みは、UNIX環境下で行うことをお勧めします。
筆者環境では、Windows 10で、Img Burnを使ってイメージファイルを焼きこんだところ、
UEFIブートが出来ないディスクが出来上がりました。ご注意ください。
また、ISOファイルのサイズは500MB程度なので、
CD-Rへの書き込みとなります。

以下、Linux環境下でCD-Rを書き込む方法を紹介します。


$ cdrecord -v -sao dev=/dev/sr0 image.iso

です。


インストールの準備

システムの起動

焼いたDVDをPCにセットし、BIOS(UEFI)を起動して、
DVDドライブの、起動優先順位を一番上に設定して再起動します。

すると、DVDディスクが回転した後、
コマンドプロンプトが表示されます。
ここが、Arch Linuxインストールの入り口です。

キーボードレイアウトの設定

標準では英語配列のキーボードになっているので、
日本語キーボードを使っている方は、


# loadkeys jp106

として、キーボードレイアウトを日本語に変更します。

起動モードの確認

ハードウェアがUEFIモードをサポートしている場合、
UEFI環境ではインストール手順が若干異なります。
それを確認するために、次のコマンドを実行します。


# ls /sys/firmware/efi/efivars

ディレクトリが存在しない場合、BIOSモードで起動していますので、
UEFIモードでインストールしたい場合は、設定を見直してください。


パーティショニング

swapパーティションの容量

swapパーティションのサイズは、一般には、


物理メモリの容量の2倍

を割り当てるのが常識でしたが、最近のメモリの大容量化に伴い、
事情に変化が生じつつあるようです。Arch Linux公式サイトでは、

2GB 以上の物理 RAM を持っているなら、スワップパーティションがないほうが一般的に良いパフォーマンスを発揮すると思われます。

とされています。

パーティショニングツール

パーティショニングツールには、
fdiskや、そのGPT対応版であるgdisk、GPartedなどがあります。
お好みのものをお使い下さい。

パーティショニングの例

パーティショニングの例をここに挙げておきます。よかったら参考にしてください。


/boot       /dev/sda1  500MiB
/           /dev/sda2  16GiB
/home       /dev/sda3  60GiB
swap        /dev/sda4  3GiB

これは、至ってシンプルな構成です。
このほかに、/varや、/tmpなどを分けても良いでしょう。

パーティションのフォーマット

パーティションを作ったら、フォーマットします。


# mkfs -t xfs /dev/sda1
# mkfs -t xfs /dev/sda2
# mkfs -t xfs /dev/sda3

パーティションのマウント

パーティションを/mnt以下にマウントします。
この際、一番先に、ルートパーティション(ここでは/dev/sda2)からマウントする必要があります。


# mount /dev/sda2 /mnt
# mount /dev/sda1 /mnt/boot
# mount /dev/sda3 /mnt/home

スワップの有効化


# mkswap /dev/sda4
# swapon /dev/sda4


インストール

インターネットへの接続の確認

Arch Linuxのインストールにはインターネット接続が必須になります。
有線接続の場合は、何もしなくても、自動的に接続されるようです。
今回は、有線接続のため、何も設定はしませんが、
きちんとインターネットに接続できているか、確認だけはしておきます。


# ping archlinuxjp.org

ping命令を停止させるには、Ctrl+C(Ctrlを押しながらCキーを押す)とします。

システムクロックの更新


# timedatectl set-ntp true

ミラーの選択

パッケージをダウンロードするミラーサイトを選択します。
これにより、インストールの速度を速めることができます。
今回は、nanoを使って、ミラーリストを編集します。


# nano /etc/pacman.d/mirrorlist

ここでは、JAISTを選択しました。

  1. “JAIST”のある行を探す。
  2. カーソルを”JAIST”の行に移動する。
  3. Ctrl+kを2回押して、”JAIST”とその下のURLをコピーする。
  4. カーソルをファイルの先頭に移動する。
  5. Ctrl+uを2回押して、先頭行に、コピーした内容をペーストする。

インストール

いよいよ、OSをインストールしていきます。


# pacstrap /mnt base base-devel

fstabファイルの生成

fstabファイルを生成します。


# genfstab -p -U /mnt >> /mnt/etc/fstab

chroot

新しくインストールしたシステムにchrootします。


# arch-chroot /mnt

タイムゾーンの設定

タイムゾーンを東京に設定します。


# ln -sf /usr/share/zoneinfo/Asia/Tokyo /etc/localtime

ハードウェアクロックの設定

ハードウェアクロックをUTCに設定します。


# hwclock --systohc --utc

ロケールの設定

/etc/locale.genをnanoで開きます。


# nano /etc/locale.gen


en_US.UTF-8 UTF-8
ja_JP.UTF-8 UTF-8

の2行のコメントアウトを解除します。

そのうえで、


# locale-gen

を実行します。

ロケールを/etc/locale.confで設定します。


# echo LANG=en_US.UTF-8 > /etc/locale.conf

キーマップを日本語キーボードに設定します。


# echo KEYMAP=jp106 > /etc/vconsole.conf

ホストネームの設定

コンピュータの名前を/etc/hostnameに書き込みます。


# echo myhostname > /etc/hostname

同じ名前を/etc/hostsにも記述します。


# nano /etc/hosts


127.0.0.1      localhost.localdomain localhost
::1            localhost.localdomain localhost
192.168.1.106  myhostname.localdomain myhostname  <-追加

ネットワークの設定

ネットワークの設定を行います。ここでは、有線接続の例を挙げます。

有線接続を設定する場合、/etc/systemd/network/wired.networkファイルを編集します。


# nano /etc/systemd/network/wired.network

DHCP接続の場合


[Match]
Name=eno1

[Network]
DHCP=ipv4

固定IP接続の場合


[Match]
Name=eno1

[Network]
Address=192.168.1.106
Gateway=192.168.1.1

networkdデーモンのリロード

ネットワークの設定を変更したら、networkdデーモンを再起動して下さい。
また、自動で起動するようになっていない場合は、自動起動の設定も行ってください。


# systemctl restart systemd-networkd
# systemctl enable systemd-networkd

Initramfs

イニシャルRAMディスクを作成します。


# mkinitscpio -p linux

rootパスワードの設定

rootユーザーのパスワードを設定します。


# passwd

ブートローダの設定

ここでは、64bit、UEFIブートでの例を示します。


# pacman -S grub dosfstools efibootmgr
# grub-install --target=x86_64-efi --efi-directory=/boot --bootloader-id=grub --recheck
# mkdir /boot/EFI/boot
# cp /boot/EFI/grub/grubx64.efi /boot/EFI/boot/bootx64.efi
# grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg

intelマイクロコードのインストール

"intel入っている"な人は、マイクロコードアップデートを
インストールする必要があります。


# pacman -S intel-ucode

システムの再起動

まず、chroot環境から抜けます。


# exit

次に、/mntにマウントしたパーティションをアンマウントします。


# umount -R /mnt

最後に、マシンを再起動します。


# reboot

これで、Arch Linuxが無事起動すれば、インストール作業は終わりです。
お疲れ様でした。


Copyright 2017 © Kenn All Right Reserved.

Arch Linuxインストール成功!

昨年からの懸案事項となっていた、
Arch Linuxインストール
ついに成功しました!

インストールに際しては、
「公式インストールガイド」

ArchLinuxのインストール(3つのブート方式ごとの設定)

を主に参考にしました。

特に、公式インストールガイドでは、ブートローダーの設定ついての記述がほとんどなく、
別のソースをあたる必要がありました。

何はともあれ、なんとか、スタート地点に立つことができました。
これからの環境整備が楽しみです。

※追加情報
(3つのブート方式ごとの設定)のページに間違いと思われる記述がありました。

# genfstab -p -U /mnt > /mnt/fstab

となっていますが、正しくは、

# genfstab -p -U /mnt >> /mnt/etc/fstab

であろうと思われます。
Kennはこちらでインストールに成功しております。
ご報告が遅くなりまして、済みませんでした。

Arch Linuxインストール失敗

皆さんのところは、雪などは降りましたでしょうか?
先週は、雪道を原付で通勤して、
しんどい思いをしたKennです。

Arch Linuxですが、早速、見事に、
インストール失敗しました。

インストール作業を一通り終えて、
再起動してみたところ、
真っ黒な画面に

GRUB _

と、カーソルが点滅しているだけ。。。

インストールで、ここまでコケた
ディストリビューションも初めてです。

やっぱり、選ぶディストリビューション間違えたかな?
いやいや、なにくそ、こんなことで、くじけてたまるか!

頑張ります!

Arch Linuxの洗礼

Arch Linux インストール、
初っ端からつまづきました。

下調べの段階で、
「インストーラディスクはLinuxで焼かないと、
なにかと引っかかります。」
という情報を得ていたのですが、
「どんな環境で焼こうが一緒でしょ!?」
と高をくくっていたところ、
見事に引っかかりました。

Windowsの定番焼きソフトImgburnで、
インストールディスクを焼いたところ、
UEFIモードで立ち上がらないという悲劇に。。。

ということで、急きょ、LinuxでDVDを焼く方法を調べました。

☆LinuxでDVDを焼く方法
〇データフォルダを焼く方法


$growisofs -Z /dev/dvd -R -J /tmp/data

または、


$growisofs -Z /dev/sr0 -R -J /tmp/data

〇イメージファイルを焼く方法


$growisofs -dvd-compat -Z /dev/dvd=image.iso

または、


$growisofs -dvd-compat -Z /dev/sr0=image.iso

です。

最初から、なかなか苦労させられるディストリビューションですね。

Arch Linuxに挑戦

天気もすっかり冬の様子になってきました。

たんと弥生は、明日のクリスマスパーティーの用意で、
てんやわんやしています。

話は変わりますが、Kennは、長らく、
CentOSを使って、ownCloudサーバーの構築を試みていました。
しかし、標準のリポジトリだけでは構築できず、
しかもCentOS7は、64bit環境しかサポートしておらず、
手元のノートPCでは最新バージョンがインストールできない、
など、問題点が多く、苦戦しておりました。

そこで、気になったのが、Arch Linuxでした。
インストーラーに難がある、とは聞いていましたが、
AURだけで、ownCloud環境が整備できる、
インストーラーの自由度が高いことなどから、
「いっちょ、試してみるか!」
ということになりました。

はてさて、どうなりますやら。。。

インストールの進捗は、順次、
このブログで紹介していこうと思います。